高機能繊維 カイノール



特長
- 防炎性
- 難燃度が高い(LOI:30~34)、溶融しない。
収縮が少なく、有毒ガスを発生しない。 - 耐熱性
- 1000℃でも炭化するだけ。
長時間使用時150~250℃ - 断熱性
- 熱伝導率が小さい。
極低温(ー192℃)にも耐える。 - 耐薬品性
- 酸・有機溶剤に強い(特にフッ酸に強い)
- 柔軟性
- 柔らかい風合いで、比重が無機繊維より軽い。(1.27)

優れた防炎性
カイノールは炭素含有率が非常に高く(理論値:76%)これは繊維自体が燃えにくい成分でできていることを示します。このため、有機繊維の中で最高レベルのLOI(燃焼に必要な酸素濃度)をもち、優れた防炎性能を発揮します。この特性は表面処理によるものではなく、繊維本来の性能のため、長時間使用でも性能は変わりません。
すぐれた耐熱性
TGAより耐熱温度は、300℃でありますが、カイノールはフェノール系繊維のため、比較的酸化されやすく、したがって空気の存在下、長時間使用する場合は、150℃以下で満足のいく性能を発揮します。
空気遮断下では、200~250℃の耐熱性を有します。
不溶融性 ・低収縮性
カイノールは炎にあたっても、その形のまま炭素化し、溶けたりすることがありません。このため、溶融した繊維が皮膚に張り付くなどの事態を起こしません。
少ない発煙量 ・ガス
カイノールの構成元素はC(炭素)、H(水素)O(酸素)のみですので、燃焼しても有毒ガスの原因となるシアン、リン、窒素などを発生する恐れがありません。
また、煙の量が極めてすくないため、視界がさえぎられるという危険を防ぎます。

